
コーヒーを淹れる日常が、地域をつなぎ、企業空間へと広がっていく。
UP COFFEE CHALLENGEは、カフェやコーヒーに関わる人たちとともに、
抽出後に廃棄されてしまうコーヒーかすを、新たな素材やプロダクトへとつなぐ共創プロジェクトです。
本記事では、CAFEパートナーの一つである「サンサンイシカラ珈琲」の取り組みを起点に、
コーヒーを淹れる行為が、どのように地域や人、企業、そしてアップサイクルへとつながっていったのかをご紹介します。
コーヒーを淹れることが、地域とつながることになる

サンサンイシカラ珈琲は、2024年11月に北海道石狩市でスタートしました。
通所介護事業所を拠点に、要介護の方々が楽しみを持ち、仲間や地域とつながることを目的とした、少し変わったコーヒーの取り組みです。
認知症の当事者の皆さんがコーヒー豆を仕入れ、焙煎(一部)やブレンドを行い、石狩市内の福祉系カフェなどへコーヒーを提供しています。
また、ドリップバッグの製作・販売もスタートし、市内郵便局での販売や、郵便ポストの清掃、花壇の手入れなど、地域に根ざした活動を続けています。
コーヒーを淹れることが、人がつながり、地域と関わるための“きっかけ”になっている。
そんな日常の営みから、サンサンイシカラ珈琲の物語は始まります。
メディアでも紹介されました
以下の映像は、地域活動としての取り組みがテレビで紹介された際のものです。
サンサンイシカラ珈琲が参加している取り組みが、地域の中でどのように受け止められているのかを知ることができます。
※参加している取り組みが地域で紹介された様子(石狩市)
「もったいない」から始まるアップサイクル
コーヒーを淹れたあとに残るコーヒーかすについても、サンサンイシカラ珈琲では「捨てるもの」とは考えていませんでした。
高齢者の方々は皆、「もったいない」という気持ちをとても大切にしています。
その想いから、これまでコーヒーかすを使った脱臭剤などの手作りグッズを制作し、町内会館などへ寄付する活動を続けてきました。
ただ、
「せっかくなら、もっと魅力ある形にできないだろうか」
「地域の外にも、この取り組みを伝えていけないだろうか」
という想いも、少しずつ芽生えていきます。
地域の活動が、次の使い手へつながるとき
そうした背景から、サンサンイシカラ珈琲はUP COFFEE CHALLENGEのCAFEパートナーとなりました。
UP COFFEE CHALLENGEでは、コーヒーかすを単に回収するのではなく、「次に使う人がいること」を前提に、
素材としてどのように扱い、どのような文脈で引き渡すかを設計しています。
サンサンイシカラ珈琲で日々生まれるコーヒーかすも、地域内の活動にとどまらず、次の使い手へと手渡される素材として整理され、
新たな役割を担うことになりました。
コーヒーかすが、企業空間の素材になる

こうして提供されたコーヒーかすは、松谷化学工業株式会社の企業空間に用いられたデザインパネルの主素材として活用されました。
研究棟のエントランスや会議空間に設置されたパネルは、
単なる装飾ではなく、素材の背景やストーリーを静かに伝える存在として機能しています。
日常の中で淹れられた一杯のコーヒーの、その後に残ったものが、企業の空間の一部として息づいている──
そんな循環が、ここで生まれました。
(※本事例の詳細な制作・実装については、FOOD STONEで紹介しています)
コーヒーを淹れる人が、アップサイクルを考えるということ
サンサンイシカラ珈琲の取り組みは、アップサイクルが特別な技術や施策から始まるものではなく、
日々の行為や価値観の延長線上にあることを教えてくれます。
コーヒーを淹れること。
地域と関わること。
そして、残ったものを「捨てない」と考えること。
UP COFFEE CHALLENGEは、こうした想いを持つカフェや人たちとともに、
一杯のコーヒーの、その先を考え続けています。
CAFEパートナー参加について
UP COFFEE CHALLENGEでは、
コーヒーかすのアップサイクルに取り組むカフェやコーヒー関連事業者とともに、
素材としての活用や、その先のつながりを考えています。
「自分たちの出すコーヒーかすも、何かにつながるだろうか」
そんな段階からでも構いません。まずはお気軽にご相談ください。






