UP FOOD PROJECTパートナー企業のfabula株式会社が、2023年2月27日にCAMPFIREにてクラウドファンディングを開始しました。
これまで積極的に活用されてこなかった明治のカカオハスク(カカオ豆の皮)を有効活用し、fabulaの新素材と漆琳堂の伝統技術を掛け合わせて、コースターやお椀、タイルなどの雑貨を製造する取り組みとなっています。
カカオ農家の新たな収益源につながるスキーム作り
チョコレートの原料として知られるカカオは、南北20度以内のカカオベルトと呼ばれる場所でしか生育出来ない貴重な作物(フルーツ)で、カカオ産地で発酵・乾燥の工程を経て、日本に輸入されます。
カカオ豆には「ハスク」と呼ばれる皮があり、チョコレートの製造工程で分離されます。カカオ豆の1割程度にあたるこの部分を有効活用することができないか検討を重ねてきた明治と、fabula、漆琳堂がコラボレーションしてカカオハスクを様々な製品にリクリエイトすることに挑戦しています。
今後は雑貨以外にも家具や建材など、カカオハスクを感じることができる様々な製品を展開することで、将来的にはカカオ農家の新たな収益源になるようなスキームを作っていくとのことです。
メイジ・カカオ・サポートについて
メイジ・カカオ・サポートは、2006年に始まった明治独自の「カカオ農家支援活動」です。カカオ産地に直接足を運び、現地の農家のさまざまな課題に合わせた支援を行っています。
例えば、カカオ農家の暮らしの向上のために、生産性や収益面でのサポートに取り組んでいます。栽培方法や病害虫の管理方法に関する勉強会の開催、栽培に必要な苗木センターの開設、カカオ豆の発酵法などの技術指導を実施。さらに生活環境面では、井戸の整備や学校備品などの寄贈を通じた教育支援などにも取り組んでいます。
カカオスクで作られたお椀
クラウドファンディングのリターンにもなっている、カカオハスクからつくられたお椀です。
ウレタンでコーティングしていますが、カカオの香りも楽しむことができるとのことです。アクセサリーや小物入れ、チョコレートを入れるお椀としての用途を想定しています。
・サイズ:Φ145×H48㎜
・原材料:カカオハスク(ウレタンコーティング)
fabulaについて
fabula株式会社は、2021年10月に小学校からの幼馴染3人で創業した東京大学発のベンチャー企業。食品廃棄物などを原料として100%天然由来の新素材を作る技術を保有しています。
「ゴミから感動をつくる」をステイトメントに、雑貨から建築材料まで幅広い製品を展開しており、これまでに、「WBSトレたま2021年間大賞」「第12回ビジネス創造コンテスト(奨励賞、第一三共賞、CAMPFIRE賞)」「第95回東京インターナショナル・ギフト・ショー春 2023 第13回LIFE×DESIGNアワード ベストサスティナビリティ賞」を受賞。
2025年の大阪・関西万博において建材としての使用も予定されている注目のスタートアップです。